富士スピードウェイでVIGALEを体験 / ARTA MECHANICS TEST DRIVE TOUR

富士スピードウェイでVIGALEを体験 / ARTA MECHANICS TEST DRIVE TOUR


スポーツカーに乗って旅をする。ラグジュアリーなホテルステイとともにモータースポーツカルチャーを体感し、サーキットではトヨタのGR86をベース車両にしたカスタムカー「VIGALE(ヴィゲイル)」の試乗体験も待っている。ARTA MECHANICSが提案する上質なスポーツカーライフを楽しみ、味わえる「旅する試乗会」が、ARTA MECHANICS TEST DRIVE TOURだ。

目次

クルマ好きにとって夢のようなこの旅は、日本有数のサーキットに併設された極上のホテルから始まる。

富士スピードウェイホテル前に停車するVIGALE

富士スピードウェイの脇に建つ富士スピードウェイホテルに到着すると、サーキットで走行練習を行うレーシングカーの甲高いエンジン音が耳をくすぐる。
ホテルの館内にはタミヤに特注した自動車のプラモデルをイメージしたアート作品や、世界中のサーキットのコースレイアウトを組み合わせた巨大なオブジェなどが随所に配されている。クルマ好きにはたまらない遊び心満載の演出に心が躍る。

富士スピードウェイホテル室内

本日チェックインするのは、サーキットビュー デラックス ツイン。ドアの横に掲げられた部屋番号がマニュアルのシフトレバーをモチーフにデザインされ、室内にはサーキットを芸術的に写したアート作品が飾られているなど、ここにもクルマにまつわる仕掛けがたっぷりと施されている。

カーテンを開けると目の前にサーキットが広がる光景に気持ちが高まる。眼下では1台のレーシングカーが走行練習を行っていた。スタンドの最上段よりも遥かに高い場所からサーキットを俯瞰して見られるのは、宿泊者の特権だ。窓を開けると甲高いエンジン音やキュルキュルとタイヤの鳴るスキール音が耳に飛び込んでくる。明日は自らVIGALEのハンドルを握り、このサーキットを走行するのかと思うと興奮がおさえられない。

富士スピードウェイホテル内ミュージアム

部屋で休憩したあとは、館内にある富士モータースポーツミュージアムへ。ここはクルマづくりにモータースポーツが果たした役割という視点から、その系譜をひもとく場所だ。最高峰のレースを戦った伝説の車両や日本初公開の車両など、体系的に展示されたおよそ40台もの実車はデザインも秀逸で、時間を忘れて見入ってしまう。

ミュージアムを鑑賞したあとは、ジムに移動してシミュレーターのシートに座る。これは富士スピードウェイのサーキットを国内外のさまざまなクルマで疑似走行ができるマシンだ。単純に楽しいだけでなく、翌日に控えた体験試乗の練習としても最適。コースのレイアウトを確認しながら、サーキットを走る感覚をつかめることがありがたい。約130年におよぶレースの歴史や熱いドラマをミュージアムで知った直後だけに、ハンドルを握る手にも自然と力が入る。

富士スピードウェイホテル Robata OYAMA ディナー

VIGALEの体験試乗に向けて心身ともに準備ができたところで、ホテル3階にあるRobata OYAMAでコースディナーをいただく。旬の野菜やその日にオススメの肉など鮮度の高い良質な食材を使った料理を味わい、地元静岡の食文化も体感しながら、明日への英気をたっぷりと養った。

富士スピードウェイホテル BAR 4536 オリジナルカクテル VIGALE

食後は富士スピードウェイのコース全長4,563mを名前に冠したBAR 4563へ移動。“VIGALE”と名付けられたオリジナルカクテルをいただく。ARTA MECHANICSが国産車に限定し、カスタムの全てを国内製にした「made in japan」へのこだわりを讃えた赤いカクテルに酔いしれながら部屋に戻ると、ほどなく眠りについた。

富士スピードウェイホテル 富士山を見ながら朝食

翌朝はホテル3階にあるイタリアンレストラン「TROFEO」でビュッフェ形式の朝食をいただく。雄大な富士山を間近に望みながら最高の食事を楽しんだあとは、いよいよ体験試乗だ。富士スピードウェイホテルでの宿泊を通して、前日からクルマ文化の素晴らしさに触れ、気持ちが最高潮に盛り上がったところで、ついにVIGALEを運転できるのだ。朝からワクワクが止まらない。

富士スピードウェイのサーキットを走行するVIGALE

一般参加のクルマとともに車列に並び、スタートを待つ。そして、先導車に続いて、いざ富士スピードウェイのサーキットへ! 1速、2速、3速と恐る恐るギアをあげながら、サーキットの感触を確かめていく。初めて走る場所にもかかわらず、前日のシミュレーションのおかげで不安なく走行できていることに自分でも驚く。

富士スピードウェイのサーキットを走行するVIGALE

カーブの手前でギアを落としながら減速し、抜け出す手前でギアをあげながらアクセルを踏んで加速していく。こちらのイメージした通りにキビキビと動いてくれるVIGALEが頼もしい。慣れてきたらスピードをあげてカーブを攻める。スポーティに走れば走るほどVIGALEの優れた走行性能が際立ってくる。カーブで膨らむこともなく思い描いた通りに曲がってくれるので、なにより安心感があるのだ。

富士スピードウェイのサーキットを走行するVIGALE

そして、国内のサーキットでは最長であり、世界的に見ても長い1,475mのメインストレートに突入。前方の車に注意しながらアクセルをベタ踏みし、ギアを一気に6速へ。シフトチェンジをするたびにエンジンがグオングオンと唸りをあげる。ぐんぐん加速していくVIGALE。カラダ全体がシートに押し付けられる感覚がたまらない。

VIGALEを思い通りに操れるようになったちょうどその頃、3周目の走行が終わり、体験試乗は終了。後ろ髪を引かれる思いでサーキットを後にした。

富士スピードウェイホテル TROFEO ランチ

歴代のトップレーサーたちが数々の名勝負を繰り広げてきた富士スピードウェイのサーキットをVIGALEで走った興奮が冷めやらぬ中、ホテルへ戻って再びTROFEOでコースランチをいただく。TROFEOとはイタリア語で「トロフィー」の意味を持ち、過酷なレースを走りぬいたドライバー達が勝利の美酒に酔い、歓喜を共有する場所をイメージして名づけられたという。VIGALEに乗り、サーキットを果敢に攻めた自分にもぴったりの場所だ。食事中の話題はもちろん先ほどのVIGALEでのサーキット走行についてだ。3周で20分弱の濃密な時間が、忘れかけていたマニュアルのスポーツカーを運転する喜びを蘇らせてくれたことがなにより嬉しい。

1泊2日のARTA MECHANICS TEST DRIVE TOURは、モータースポーツカルチャーやスポーツカーの運転が好きな大人にとって、唯一無二かつ最高の体験になるだろう。

今回の試乗車両 ARTA MECHANICS VIGALE

富士スピードウェイ サーキット VIGALE

レーシングスポーツブランド「ARTA」のカスタマイズブランド「ARTA MECHANICS」が手がけるカスタムカーの第二弾として誕生。ベース車両は「トヨタ GR86」。VIGALEは、VI(勝利)とGALE(疾風)の造語で、勝利と速さを追求してきたARTAならではの想いと、第一弾となるLEGAVELOから継承した「強さ」も携え、トヨタGR86が持つ高い走行性能を最大限にリスペクトしたカスタムカーだ。「Sharp & Toughness」をコンセプトに、エンブレムや外装・内装を独自にカスタマイズ。オリジナルのボディカラー「JAPANESE SWORD」は、鋭利な切れ味を彷彿とさせる超光沢のライトシルバーで、その名の通り日本刀をイメージしている。手掛けた部分は全て国内のハンドメイドで作られているほど細部までこだわり抜いた一台となっている。カスタム価格は2,860,000 〜 8,346,000円(税込)

 

ARTA MECHANICS
元F1ドライバーの鈴木亜久里がプロデューサー、総監督を務め、これまで20年以上に渡って若い才能を発掘・育成し、モータースポーツの発展に大きく関わってきた
ARTAが創出する、これまでにないカスタムカープロジェクト。レースという非日常を戦ってきたARTAと日常である国内のクルマ社会と共に歩んできたAUTOBACS。その相反する要素を高次元で融合させたオリジナルのデザインは、レーシングカーの精悍さとラグジュアリーカーの上質さを兼ね備えている。

Photo: Yuto Kida
Text: Hiroya Ishikawa

ArtaArta mechanics