なぜGORDON MILLERはCORDURA®(コーデュラ)なのか?|クリエイティブディレクターのこだわり
GORDON MILLERは「CHARGE UP,GARAGE LIFE.」というコンセプトの基、ガレージから拡張するライフスタイルを提案しています。ほとんどのプロダクトがガレージでの使用を想定し、生地選びからデザインまでこだわり抜いた逸品が世に出ています。長く車両の整備に携わってきたメンバー、生地や素材における広い知見を持ったメンバーが総力を結集し一つのプロダクトが生まれます。今回はこだわりのプロダクトの一つ、コーデュラの開発経緯をクリエイティブディレクターに伺いました。
目次
GORDON MILLERにCORDURA®(コーデュラ)を採用した経緯
開発は『世界観の共感』から
GORDON MILLERオリジナルCORDURA®(コーデュラ)開発スタート
GORDON MILLERの代表作 CORDURA® FABRIC 305D OXポリエステル
軍用にも採用されているCORDURA® BALLISTIC NYLON 840D PC-FN
携帯性に優れた軽くて丈夫なCORDURA® RIPSTOP NYLON LIGHT 30D(シルナイロン)
CORDURA®(コーデュラ)とは、アメリカのインビスタ社が1960年代に発売したナイロン繊維(現在はポリエステル繊維のものもある)で、一般的な素材と比べて非常に高い強度を持ち、耐摩耗性、引き裂き強度に優れた素材です。正式には「CORDURA®︎ FABRIC」と表記されます。
その堅牢な素材を使いインビスタ社が生産した糸のみを使い、インビスタ社が設定した高い品質基準を満たしていると認定したパートナー工場のみで作られた生地がコーデュラと呼ばれ、その生地を使った製品にはライセンスタグ、ライセンスネームが付けられ出荷されています。
そのような徹底した品質管理のもとで生産されたコーデュラは高い機能性と信頼性が評価され、バッグ、シューズ、ワークウェアなどのアパレルや、テントやシュラフなどのアウトドア用品、またアメリカにおける軍用品の調達規格いわゆる「MIL SPEC」に認証されるなど、多くの製品でコーデュラは採用されています。
ガレージライフスタイルブランドとしてGORDON MILLERオリジナル商品のライナップを拡大していた2020年当初、次に新しく開発する商品カテゴリーとして候補に上がったのがカーインテリア用品でした。その第一弾としてGORDON MIILERオリジナルシートカバーの開発が決まり、それら製品が持つべき要素として掲げたのが機能性・信頼性・ブランドとの親和性でした。
機能性・・・長時間の運転による摩擦や引っ張りに対する生地強度、耐久性、長時間の紫外線照射に対する生地の耐光性、お客様の利便性を高める生地の撥水性など、過酷な環境下での長時間、長期使 用に耐えうる性能を有するかどうか
信頼性・・・生地など採用する素材の生産背景(生産・品質管理・トレーサビリティ)が保証されているか
親和性・・・GORDON MILLERらしさを体現する製品であるか
これら3つの要素を満たす製品を開発するための基本素材として、開発チームが候補に上げたのがインビスタ社のコーデュラでした。
ただそのコーデュラを採用する場合の懸念として、これまでシートカバーで使われていた通常のナイロンやポリエステル生地と比べて高価でありカー用品としての採用実績がほとんどなく、また流通経路が限られるためコーデュラを採用している商品はどれも同じような生地を使い、ブランドとしてのオリジナリティを出しづらいという点がありました。
そこで我々は直接インビスタ社に、GORDON MILLERの主力素材としてオリジナルのコーデュラを開発出来ないか打診しました。インビスタ社との協議の中でGORDON MILLERが持つブランドの世界観に共感していただけた事、カー用品分野でのコーデュラの採用実績が無かったためインビスタ社としてもと興味を持っていただけた事、そして開発できれば様々な商品へ展開できることなどから、ライセンス契約を締結する事で合意に至り、GORDON MILLERは数少ないインビスタ社のパートナーブランドとして認定されました。
こうしてGORDON MILLERオリジナルコーデュラの開発と、その生地を使ったオリジナル商品第一弾としてシートカバーの開発がスタートしました。
まずはインビスタ社とGORDON MILLERオリジナルカーインテリアに必要なスペックを協議し、インビスタ社認定工場へオリジナル生地製造を依頼し生地試作を重ねて、GORDON MILLERオリジナルのコーデュラ素材「CORDURA FABRIC 305D OXポリエステル」が出来上がりました。
この素材は一般的なポリエステル生地よりも高密度に織ることで摩擦・引き裂き・擦り切れに対する強度に優れており、また表面には撥水加工を施すことで撥水性・防汚性を高め、裏面にはPVCコーティング加工することによって防水性を確保し、製品にした際の使い勝手に配慮しました。
こうしてインビスタ社認定生地工場で作られたGORDON MILLERオリジナル生地を取引先縫製工場へ供給し、最終製品に仕上げるというスキームを確立し、流通経路短縮、計画生産による生産性の向上を図りオリジナリティを実現しました。
・CORDURA® FABRIC 305D OXポリエステルを使用したお勧め商品
- ITEM 01
- ITEM 02
- ITEM 03
コーデュラの中でも特に強度の優れた素材で、防弾チョッキなどにも使われています。防弾チョッキで使われるものは1680D(デニール)のかなり太い糸を使っていますが、それより細めの840Dの糸を使うことにより、強度がありながらも無骨になり過ぎず上質感のある素材に仕上げています。
また表面にはフッ素系撥水加工、裏面にはポリカーボネート加工を施しています。ポリカーボネート加工はPVC加工に比べて柔軟性がありながら耐久性、防水性がはるかに優れていて、表面のフッ素系撥水加工と合わせて耐水圧50,000mmを実現しました。耐久性、耐水性に優れた実用性の高い素材、それがGORDON MILLERオリジナルCORDURA® BALLISTIC NYLONです。
CORDURA® BALLISTIC NYLON 840D PC-FNを使用したお勧め商品
- ITEM 01
- ITEM 02
- ITEM 03
RIP STOP(リップストップ)とはナイロンやポリエステル素材に、太い糸または複数に撚った糸を格子状に織り込んだ高強度の素材で、その構造によりほつれにくく破れにくいのが特徴です。もともとパラシュート用に開発された素材で、rip(裂ける)をstop(止める)ことからリップストップと名付けらました。
CORDURA®︎ RIPSTOP NYLON LIGHT 30Dは30デニールの非常に軽くて薄いナイロン生地にシリコンを塗布することにより撥水性、防汚性を向上させたもので、一般的にシルナイロンと呼ばれています。薄くて軽いのに丈夫ということで、GORDON MILLERではコンパクトに畳んで運べるパッカブルシリーズに採用しています。
・CORDURA® RIPSTOP NYLON LIGHT 30Dを使用したお勧め商品
- ITEM 01
- ITEM 02
- ITEM 03