これまでの常識に捉われない世界観を表現した東京オートサロン2023 ARTA MECHANICSブース
2023.1.31
東京オートサロン2023のARTAブースは、幕張メッセ中ホールの中央に設置。大型のLEDヴィジョンを背景に、LEGAVELOとVIGALE、2台のオリジナルカスタムカーを展示した。
日本刀のようなシャープなカッコ良さを纏ったVIGALE
今回の東京オートサロン2023でお披露目となったVIGALEは、ARTA MECHANICSが手掛けた第2段のカスタムカーだ。ベース車として選んだトヨタ GR86は、スポーツクーペの中でもコンパクトな部類になるが、日本刀をモチーフにしたARTA MECHANICSのオリジナルカラー「JAPANESE SWORD」により、十分な存在感を放っている。
背景に置かれたLEDヴィジョンには、VIGALE製作中の様子を印象的な映像で紹介。エアロパーツのデザインや製造風景、塗装を観ることができる。
ブースの最深部に置かれているにも関わらず、来場者の足を止めさせ関心を惹く。VIGALEの特徴でもある日本刀のようなシャープさと、アスリートの筋肉を思わせる力強い造形は、東京オートサロン2023に訪れた多くの人々に強いインパクトを残した。
クルマ好きの子ども、仲睦まじく見学するカップル、そして、外車国産問わず生粋のスポーツカー好きなど、幅広い層から関心が寄せられていた中、印象的だったのは現役のGR86ユーザーが多かったことだ。
もともとVIGALEの開発テーマは、GR86のアイデンティティを殺すことなく、新たな命を吹き込むこと。つまり、あまり車に詳しくないユーザーが初めて見た場合、GR86と気が付かないことも十分考えられる。
「後ろから見たら欧州のスポーツカーかと思った」「プレートを見るまでGR86と気が付かなかった」という声が聞かれたのも事実だ。 その一方、旧型(86)、現行型のGR86オーナーも多く訪れ、他では見ることができないまったく新しいVIGALEの姿に興味津々。「パーツの単体売りがあるのは嬉しい」「自分のクルマ(GR86)のカスタムの参考にしたい」「シャープな形がかっこいい」といった声も聞かれた。
大人がお洒落に乗るスポーツカーを表現したLEGAVELO
ARTA MECHANICSのカスタムカー1号車であるLEGAVELOも、2023年のブースに展示した。NSXのカスタムカー「LEGAVELO」は、ARTA MECHANICSのフラッグシップとして2023年の東京オートサロンでデビュー。以降、スーパーGTやイベント会場で展示され、言うなれば産声を上げた東京オートサロンで凱旋展示されたことになる。
ブースの最前列に置かれたLEGAVELOの存在感は抜群。戦闘機をも彷彿とさせるエッジの効いたフォルムや、上質さと個性を兼ね備えたマッドブラックのカラーリングに関心を惹かれ、通路を通る多くの人が足を止め、興味深く見入っていた。
これ見よがしなカスタムではなく、大人がお洒落に乗るスポーツカーを新しい切り口で表現したLEGAVELOの姿は、昨年同様多くの注目を集めたことだろう。
今回の展示では、昨年のように来場者とLEGAVELOを仕切るパーテーションポールを撤去。ドライカーボンで仕上げられたボンネットやルーフ、さらに、ダイナミカスエードがふんだんに使用された室内など、その質感と雰囲気を間近に感じながら、来場者は思い思いに写真を撮っていたのが印象的だ。
モノトーンで仕上げられ世界観を表現したARTA MECHANICSブース
2022年のARTA MECHANICS ブースと大きく違うのは、2台のカスタムカーを展示していたことだ。
ブースの最深部にはGR86ベースのVIGALE、最前列にARTA MECHANICSのカスタムカー1号車であるLEGAVELOを展示。1段上がったブラックのステージに、マッドブラックと超光沢シルバーという両極端なカラーリングのカスタムカーが並ぶ。
東京オートサロン2022では、背景の大型LEDヴィジョンが置かれ、LEGAVELO1台のみというそれまでの常識を覆した展示方法は大きな話題を呼んだ。
展示要素は増えたものの、2023年のARTA MECHANICSブースも色味を抑えモノトーン仕上げ。煌びやかに飾った他のブースと一線を画したその世界観は、ARTA MECHANICSが目指す新たなカスタムカーの表現そのものなのである。