ARTAの礎「クルマ×ファッション」を“かっこいい”と共に紐解く

2023.3.28

「かっこいい」とはなにか。人目をさらう奇抜なスタイルか、それとも、煌びやかな上面か。

ARTAリブランディングの中核に「クルマ×ファッション」というテーマがある。ARTAが掲げる“かっこいい”を紐解きつつ、クルマとファッションに通底するものは何かを追っていこう。

東京オートサロン2023 ARTAブース

日本におけるF1ブームの立役者のひとりであり、ARTA 総監督 鈴木亜久里氏の「レースはかっこよくなくちゃ」の一言をきっかけに始まったリブランディング。ARTAが追いかける「かっこいい」の答えは、東京オートサロンのARTAブースにあった。

“クルマ×ファッション”をテーマにしたトークセッションの様子はコチラ

ARTAブースを一言でいうと“シンプル”だ。展示されていたのは、マッドブラックと超光沢シルバーを纏う2台のカスタムカー。背景の大型ビジョン。そしてモノトーンでまとめられたアパレルが並ぶARTA CVSTOSコーナー。

カスタムカーの展示会とは思えないほど飾り気のないARTAブースは、熱気に満ちた幕張メッセ内で異様なオーラを放っていた。しかし、そのオーラに引き込まれた人は少なくない。シンプルで洗練されたブースは見るものを魅了し、多くの人の足を止めた。

東京オートサロン2023 ARTAブース

シンプルなブースながら多くの人の心を奪ったのは、考え抜かれたディテールと素材があったからにほかならない。例えば、カスタムカー第1弾のLEGAVELO。綾織りのドライカーボン素材に包まれた風貌は、ラグジュアリーで重厚感がありつつ、落ち着いた大人の雰囲気すら感じさせる。

対をなすように置かれていたのが、カスタムカー第2段のVIGALEだ。日本刀を思わせるシャープなデザインと超光沢シルバーのカラーリング。エッジの効いたデザインながら、悪目立ちしない佇まいに仕上がっている。

東京オートサロン2023 ARTAブース

これまでのカスタムカー市場は、これみよがしなカスタムや派手な装飾が当たり前だった。奇抜なデザインでオリジナリティを演出できる反面、時が過ぎると価値が下がってしまったり“飽き”がきたりする。

天才と謳われた芸術家・レオナルド・ダ・ヴィンチは、その昔、”シンプルである事は究極の洗練だ”と語っている。色褪せることなくタイムレスに堪能できるシンプルこそ、ARTAが目指した「かっこいい」に近しい。

東京オートサロンに並んだ2台のカスタムカーは、ARTAが提唱する「かっこいい」を具現化した未来のスポーツカーなのだ。

東京オートサロン2023 ARTAブース

東京オートサロンARTAブースで話題を集めたのは、2台のカスタムカーだけではない。リブランディングに伴い発足した、スイスの機械式高級腕時計ブランド「CVSTOS（クストス）」と融合した新たなメンズウェアブランド「ARTA CVSTOS」の展示も大きな注目を集めた。

モノトーンでラグジュアリー感のあるディスプレイは、一見するとハイブランドのような雰囲気。よもや、レーシングチームから派生したアパレルブランドとは思えない。

機能的かつシンプルで洗練されたアパレルアイテムには、株式会社オートバックスセブン ライフスタイル事業担当 執行役員 小曽根憲氏が思い描く「レース外でも365日触れていただけるブランドにしたい」の理想がある。

小曽根氏の狙い通り、2018年のリブランディング以降、ARTAの売り上げは3～4倍に成長。「シンプル」で「かっこいい」ARTAのイメージを植え付ける一翼を担った。

クルマとファッションの話をしたところで、リブランディングの中核を担う「クルマ×ファッション」の話をお伝えしよう。東京オートサロン2023のトークセッションで、鈴木亜久里氏は次のように語っていた。「スポーツカーに限定すると、クルマ“は”ファッションだと思う。」

「クルマに乗っているときに自分がどう見えるかは、クルマを買うときの大きなポイント。」「クルマに合うスタイルには執着したい」と続ける。さらに「クルマを買うときも洋服も買うときも、インスピレーションを尊重している。」と語った。

自分が気に入るものを取り入れる、好きなものをかっこよく魅せるための努力は惜しまない。クルマもファッションに通ずるものがあり、それぞれが共鳴している。だからこそ、ARTAはクルマの「ARTA MECHANICS」、ファッションの「ARTA CVSTOS」を立ち上げた。

今春、ついにARTA MECHANICS初のフラッグシップ店「ARTA MECHANICS & INSPIRATIONS」が新木場にオープンする。

LEGAVELOとVIGALEのみならず、アパレル用品もディスプレイする予定だ。クルマ×ファッションを体感できるのは「ARTA MECHANICS & INSPIRATIONS」だけだろう。

ぜひその目で「かっこいいシンプル」を確かめてほしい。