Essence of Car Life. Vol.5
VANCAMP JAPAN・小濱潤平がGORDON MILLERと送るカーライフ(前編)
若い世代を中心に、クルマを持つ人が少なくなっているという。でも、クルマのある生活だけがもたらす恩恵や潤いだって間違いなくある。では、カーライフを楽しむあの人は、どうやっていまの生活へと辿りついたんだろう。そして、ガレージライフを豊かにしてくれるGORDON MILLERのアイテムをどう使っているんだろう。今回は、バンライフから派生したキャンプスタイル"バンキャンプ"を提唱する小濱潤平さんが登場します。前編は、そんな小濱さんならではのクルマの選び方や、Vバンキャンプがもたらした変化について聞きました。
小濱潤平/VANCAMP JAPAN
誰もが知るハイブランドのインテリア部門責任者を務めたのち、現在はメッセージカードやインビテーションカードなど、印刷を含めたペーパーデザインを生業とする。そして、キャンプ歴は10年以上。5年前から車中泊文化に火をつけたと言われるフォスター・ハンティントンの影響で、バンキャンプをスタートさせる。愛車は、バンキャンプ仕様へと変身させた三菱自動車のデリカ。
Instagram:@shonan_vanlife
目次
ひと昔前だと、車中泊といえばクルマのシートを倒して寝袋で、みたいなイメージでしたけど、バンライフという言葉が広まって、そのイメージも変わってきた気がします。
日本語で「車中泊」ってなるとそういうイメージですよね(笑)。なのでバンライフというカジュアルな言葉が出てきてから、いままで興味がなかった人たちにも、徐々にその魅力が届きはじめている気がします。
ーただ、小濱さんが実践しているのは「バンキャンプ」です。違いはどういうところなのでしょうか?
バンライフは本来、家を手放してクルマを住まいとすることですけど、それだとちょっとハードルが高い。なのでバンキャンプは、文字通り「バン」で「キャンプ」をするという意味。いまはそれを広めようと、画策しているところで。
この日は娘であるにこちゃんと一緒に、バンキャンプの準備を
ー小濱さんはなぜバンキャンプを始めたんですか?
キャンプは、子供が生まれる前に夫婦でよくやっていたんです。で、荷物をクルマにいっぱい積んで行くじゃないですか。そのときにオートサイトじゃなかったら、駐車場からけっこう長い距離をガラガラ荷物を引いて行かなきゃいけない。そこからテントを立てて、次の日には片付けて、荷物を引いて帰る…。その作業も楽しいけど、一方で大変。でもバンキャンプとなれば車中泊ができて、テントも要らないし、何もかも片付けるのが簡単。それを知って、そこからバンキャンプ一択になった感じです。
ー別にラクをしてもいいじゃないかと。
やっぱり、クルマに泊まることができるという選択肢があるだけで、こうもキャンプがラクになるかと。
愛車に取り付けられた有孔ボードには、バンキャンプに必要なアイテムが吊るされている。
ーほかにもバンキャンプの魅力はあったりしますか?
天気も気にせずに行けるのもいいですね。だから、ストレスはだいぶ減りますよね。お父さんは行きたいけど、お母さんは雨が降ってるから無理、みたいなのが、うちにはあまりないかもしれない。
ー一方で、男性はキャンプにハードなものを求めがちかもしれません。
そうですよね。ただ、ちょっとでもラクにアクセスしやすくなった方が、結果として家族みんなが幸せなんじゃないかなと。フットワークが軽くなったことで、キャンプとの距離も近くなりますしね。
ーバンキャンプをやるとなれば、クルマは移動手段以上のものになりますよね。小濱さんがクルマに求める条件はなんですか?
第一は空間の広さです。以前「ジムニー」に乗っていたときは、座席をフラットに倒せば車中泊ができましたけど、そこに仕事道具とかを積むと、全然寝れなくて。家族も増えたので、そうなると3人が寝られるスペースが必要で。
ー現在は、「デリカ」をDIYして乗られていますが、バンキャンプをしようということで購入を?
そうですね。ただ、最初に候補に上がったのは「ハイエース」くらいのサイズのクルマでした。でも、もう少しマイナーなクルマがいいなと探していたら、たまたま見つけたんです。どうやら、送迎用のクルマとして使われていたそうで。発見したときは、埃をかぶっているくらいの状態だったんですけど、見た瞬間に「これだ!」 って。
ー外装はいじってないんですか?
はい、あのままです。
ー内装はご自身で?
すべて自分ですね。シートは、最初4列だったんですけど、いまは後ろ2列を取っ払って、フルフラットにしています。あと、大きなところでは、もともとあった天井周りを一旦外して板を貼って。やっぱり天井が違うだけで、雰囲気もぐっと出てくるんです。
ー一番楽しかったバンキャンプは覚えていますか?
一番は難しいですけど、よく、思い立って夕方頃に家を出て、夜にキャンプ場に着くことがあるんです。で、着いたときは見えていなかった景色が、朝起きてバーンっと見えるのもいいんですよ、サプライズ的な感じで。
ーバンキャンプならではの楽しみですね。
めちゃくちゃいいんですよ、寒くても窓を開けちゃうくらい。夜に着いて、一晩明かして、コーヒーを飲んで帰ってくるくらいでもすごくリフレッシュできますから。
Essense Of Cer life. Vol.5 後編はこちら
Photo_Hiroyuki Takenouchi
Text_Shinri Kobayashi
Edit_Keisuke Kimura
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